「Rokashower」

◆理由：
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
称呼：
「ロカシャワー」

観念：
特定の観念は生じない。

(2)引用商標
称呼：
「ロカ」

観念：
特定の観念は生じない。

(3)本件商標と引用商標の類否
ア 外観
外観上紛れるおそれはない。

イ 称呼
称呼上紛れるおそれはないものである。

ウ 観念
観念において比較はできない。

エ
そうすると、本件商標と引用商標とは、非類似の商標というべきである。

(4)よって、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、指定商品が同一又は類似のするものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用商標等の周知・著名性について
申立人の提出した証拠からは、引用商標等が、申立人の業務に係る商品、洗面器等の出所を表示するものとして、本件商標の登録出願時はもとより、登録査定時においても、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。

(2)出所の混同について
前記のとおり、引用商標等の周知・著名性は認めることはできない。

また、前記のとおり、本件商標と引用商標とは、互いに相紛れるおそれのない別異の商標である。

これより、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

◆コメント
申立人は、本件商標の構成中「shower」の文字部分が、「シャワー」を意味し、指定商品との関係では識別機能が弱いこと及び引用商標が著名であることから、本件商標の構成中「Roka」の文字が要部として機能し、これより、本件商標と引用商標とが類似する旨主張した。

しかし、本審決では、本件商標は外観上一体に表されたものであって、後半部分が「シャワー」の意味があるとしても、指定商品の名称や品質を表すものでもないし、かつ引用商標の著名性も認められないのであるから、その主張の前提を欠くものであって、この主張を採用することはできないとして、申立人の主張を退けた。

指定商品が「シャワー」ではなく、申立人の主張を退けた判断は妥当であろう。

妥当な審決であったと考える。

審決公報はここをクリック。