◆対象商標:
「neo-BC series」
◆指定商品役務:
第12類「船舶並びにその部品及び附属品」
◆種別と審判番号:
拒絶査定不服の審決
不服2015-13763
◆審決日:
2016/03/22
◆関連条文:
商標法第3条第1項第6号
本件審判の請求は、成り立たない。
◆理由:
本願商標の構成は、「neo」の文字と「BC」の文字との間に「-」(ハイフン)が表され、また、「BC」の文字と「series」の文字との間に1文字分のスペースが空いていることから、「neo」、「-」(ハイフン)、「BC」及び「series」の文字からなるものであると容易に看取されるものである。
そして、本願商標の構成中の「neo」の文字は、「新しい、最新の」の意味を有する広く親しまれた英語であり、各種商品分野において、新型の商品であることを表す語として普通に使用されている実情がある。
また、同じく「BC」の文字は、本願に係る指定商品との関係において、親しまれた特定の観念を認識させない欧文字2文字であり、各種商品を取り扱う分野においては、自己の製造、販売に係る各種製品について、その製品の管理又は取引の便宜性等の事情から、欧文字の1文字又は2文字を組み合わせたものを商品の型式又は規格等を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択、使用されているのが実情である。
さらに、同じく「series」の文字は、「一連、一続きの」の意味を有する広く親しまれた英語であるところ、この文字又はその片仮名表記の「シリーズ」の文字に欧文字1文字又は2文字を冠した文字が、本願に係る指定商品を取り扱う業界において、同系統ないしは一連の商品群(シリーズ商品)であることを表すものとして、採択、使用されている取引の実情が認められる。
加えて、「-」(ハイフン)が英文等において合成度の浅い複合語を連結する際に用いる記号であることに鑑みれば、「neo」の文字と「BC series」の文字を「-」(ハイフン)を介して表したとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、「新しい、BCという品番又は型番の一連の商品群(シリーズ商品)」程の意味合いを表したものと理解するにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
◆コメント:
請求人は「neo-BC」として一体であり、本願商標の前半部は型番ではない旨の主張をしている。
しかし、審判官は「BC series」を一つの塊の語句として認識するのが自然である旨の判断をしている。
筆者は、請求人と同様に「neo-BC」として一体であるとの心証であるが、いかがだろうか。