「インテリジェントコスメ」 第3類

原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。

◆理由：

本願商標「インテリジェントコスメ」は、同じ書体、同じ大きさで、等間隔に一体的に表されているものであり、この文字から生じる「インテリジェントコスメ」の称呼も、格別冗長というものでもなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標の構成中、「インテリジェント」の文字は、「知的な」等の意味を有する外来語として一般に親しまれ、他の語を装飾するものとして広く用いられているものであり、また、「コスメ」の文字は、「コスメチック」の略称であって、「化粧品」の意味を有するものであるから、本願商標は、全体として、「知的な化粧品」程の意味合いを暗示させるものであるといえる。

そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、その構成中の「コスメ」の文字が「化粧品」の意味を有するものであるとしても、かかる構成、称呼及び意味合いにおいては、本願商標に接する取引者、需要者が、殊更「インテリジェント」の文字部分に着目するというよりは、むしろ、その構成全体をもって一体不可分のものと認識、把握するとみるのが自然であり、他に、「インテリジェント」の文字部分のみをもって取引に資されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

よって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当しない。

◆コメント：

原査定では、「コスメ」は指定商品との関連で識別力を有しない語であるから、本願商標の要部は「インテリジェント」になると判断している。

指定商品との関連で識別力を有するか否かの判断は、かなりまちまちであると感じる。

もちろん、個別具体的な事情に基づいて判断すべきであるのは理解しているが、何らかの判断基準が欲しいものである。

本審決は妥当な判断であったと考えるが、この件に関しては、釈然としないものが残る。

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