「昭和」 第29類「天ぷら油」等 第30類「小麦粉」等

原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。

◆理由：

(1)本願商標の使用による識別性について

本願商標の指定商品のいずれについても、請求人は、長年、本願商標と同一と認めうる「昭和」の文字からなる商標を使用した商品の製造、販売を行ってきており、国内第1位のシェアの商品を含め、いずれも国内有数のシェアを占めるに至っていることが認められ、その結果、本願商標は、指定商品に使用した場合、その商品の取引者、需要者をして、請求人の略称を表すものとして認識されるに至っているということができる。

これより、本願商標は、その指定商品に使用した場合、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ということはできない。

(3)まとめ

よって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。

◆コメント：

小麦粉や天ぷら油などで有名な昭和産業が本願商標の出願人である。

本審判においては、売上規模、シェアなどの精緻な証拠を提出することにより、審判官より識別標識としての機能を果たしてるとの判断に引き出している。

妥当な審決であったと考える。

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