「シルキーファンデーション」

◆理由：
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標について
本件商標「シルキーファンデーション」は、同書、同大、同間隔にまとまりよく表してなるものであり、その全体より生じる「シルキーファンデーション」の称呼も一連に称呼できないほど冗長とはいえないものである。

そして、その構成中の「シルキー」の文字部分は、「絹のようなさま、すべすべしたさま」の意味を、「ファンデーション」の文字部分は、「下地用の化粧品。粉おしろいを油脂に混ぜてクリーム状・液状にしたもの。体型を整えるための女性用下着。」等の意味を有する語として一般に親しまれているものである。

ところで、我が国の化粧品を取り扱う分野において、「シルキー」の文字は、肌などが「絹のようなさま、すべすべしたさま」であることを表すために、使用される場合があることが認められ、このような取引の実情に照らせば、「シルキー」の文字は、自他商品の識別力が弱いものといえる。

イ 引用商標について
称呼：
「シルキー」

観念：
「絹のようなさま、すべすべしたさま」

ウ 本件商標と引用商標との類否について
外観：
判然と区別することができる。

称呼：
両商標の称呼は、後半における「ファンデーション」の音の有無という顕著な差異を有し、構成音数を異にするものであるから、それぞれを一連に称呼するときは、明瞭に聴別し得る。

観念：
相紛れるおそれはない。

そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれがない非類似の商標である。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

◆コメント：
妥当な審決であったと考える。

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